あとがき


※長いのでメイン三人のおまけ設定だけみたい人はスクロール推奨。


 書き始めたころは2013年の末(三ヶ月くらい)には終わるだろうと思ってたのですが、結局一年近くかかってしまいました。

 まあでもこの話を書く上で色々勉強になったので結果オーライだと開き直っております、七花です。一ヶ月に最低10000字以上書くということがどんな感じか分かるようになるってのもあれですが。

 書いていて何が何度も悩みになったって「狛枝の個性は幸せごときに消されていいもんじゃないだろ!希望厨としての狛枝を否定するなんて!」という自己矛盾という。
 まあその代わり、狛枝は狛枝のままかつ、タイトル詐欺にならないようにラストを迎えられました。

 幸福なんて錯覚や思いこみなしには成立せんだろというある意味幸運以上にやっかいなものなので、超高校級の幸福ってのも結構大変だと思います。まあ(予備)だしいっか!

 この話はクリア後に割とすぐに思いついたネタが元です。
 「みんながなんとか目覚めて人生やり直すことはできんだろうか」という願いを元に、私の人生観の一つである「時間をかければ不可能なことなどない、ただし時間経過で失うものは取り返せない」という結論の元にコールドスリープルートにしようと思ったことがきっかけです(当時はアイランドモードで覚醒するという発想がぜんぜんなかったのです、あれはおまけとしか思ってなかったので)。

 じゃあ狛枝いつ起きるかな、才能からすると最初か最後だろうなこいつは。じゃあ一番好きなキャラだし最後にするか・・・・・・じゃあ安全な百年後くらいに才能は決めるだろう、みたいなノリで狛枝の人生は決定されました。
でもなら未来は得られても絆を得ることはできないよね、ていうか七海とウサミもいい加減この状況頭がおかしくなるだろ・・・・・・と複雑化。当初十話の予定がなんと実質二十四話、しかも結構一話一話が後半になるほど長い。いやー人生ってわかんないですよね(はぁと)。後悔も多いけど、まあいっか。

 後は他でも色々二時創作してたけど、なんかばらけるなあと思っていたので「ロンパ2はもう一個しか作らん!それにすべて込める!」と決めたのが長期化の原因の一つだと思う。しかも結局ちらほらほかに書いちゃったという・・・・・・(がーん)。

 去年の今頃ロンパ2をクリアして「あれからどうなったのかなあ」と夢想にふけり、今年の今は絶望少女を楽しみにしつつロンパ2の二時創作後日談の筆を置く・・・・・というのがなんだか不思議です。
 ていうか召使い(CV:緒方さん)ってなんなんだよ!脳内が影響おそれてエピローグ予定より早く書き終わったじゃないか!ありがとうございます公式!

 ありがとうといえば、なぜかこの話を書く上でやたら西尾維新を読んでました。でも結構長々と才能と天才の話をする事が多く、ロンパ好きな人は案外好きなのかも。私は戯言シリーズが好きです、でも他も好きです。めだかとか特に。花物語の沼地の才能を持つもの孤立しないための努力の語りとかわりとまんまかと。

 ここまで読んでくださって、有り難うございます。そういえば、皆さんは幸×って幸福って読んでました?わりとばればれなタイトルだと自分では笑ってたのですが。



おまけ設定


狛枝凪斗

 超高校級の幸福(予備)。
 新世界プログラムを受けたあと、疑似脳死し、百年後に目覚める。島を破壊したのを不幸な爆発事故と未来機関に信じ込ませた口は、有能だけど多分災いもいつか引き起こす。
 しばらくは未来機関で健康チェックと思想チェックの日々を過ごして、終わったら仲間の生きた痕跡を辿りつつ自分希望について考える予定。とりあえず希望ヶ峰跡と九頭龍邸跡、ソニアの故国あたり訪ねる予定。あとはその後考える。まあ幸せについてちょっとは考えようかなと日向の伝言を持ち歩いている。
 振れ幅の大きい幸運は健在。七海とウサミのことは、唯一自分の命と直結してるので巻き込んで死ぬことはなく、自分の才能が守れる存在なので家族だと思っている。安心して仲良くしたいなでも図々しいかなボクのようなクズがとうだうだ。
 罪悪感から保護者意識を通り越して親心芽生えたのだろうか、ここまで絶望の残党につきあった二人には遠慮しつつ「こーいうの君らの仕事じゃない?」とみんなの墓前に愚痴りたい気持ち。
 特に自分のせいで殺人をさせられ処刑された七海には腫れ物に触るように接してしまう。そのせいでおちょくりやすいウサミに絡んでしまうが、それで七海が疎外感を感じているのは気付いてない。
 αとβの記憶の統合は半分程度しか終わっていない、そしてまだ爆破後の島で誰が助けてくれたか分からず首をひねっている。一番つらい記憶はこれからまだまだ。
 変わらず地球も自分も家族も希望のためになら踏み台になってもいいと考えているが、一度失ったら取り返しのつかないものが絶対的な希望に必要となるかもしれないとちょっと思慮深く?なった。いざというとき希望のために二人を道ずれにして死ぬことを躊躇ってしまいそうでつくづく自分はクズだなあと不思議な心境。
 希望のためになるかどうかの様子見をするようになった小さな成長は希望の為になるのか?

・・作者より・・
この話の主人公、そして主人公は試練に苦しむ為のもの。
山積みの試練が無茶振りされないとならないと主人公じゃないし目的はそれを越えない限り無理だよ☆という作者のせいで酷い目にあった。さすがに最後の頃「必死に引き留める日向と七海のPTAを論破して斬って、最後に絶望している自分には同意しろ」ていうシナリオには「あ・・・ごめん」ってなった。
 それも糧にして、希望になれる、ひいては幸福の(予備)がとれるといいな。(予備)はもちろん日向の仕返し、予備学科予備学科と言ったことをちょっと後悔している。


七海千秋

 新世界プログラムの監視者、そして希望更正プログラムとなる。未来創造プロジェクトの一員でもある、メンタルは人間と変わらない。プロジェクトでは島へのハッキングを防ぐ防衛の役目を請け負った電子要塞の姫。
 メンタルだけが人間であった故に、終わりのない別離の連続に激しい絶望を味わう。苦悩を成り行きとしてやり過ごそうとしたウサミに対して、積極的に自分の苦悩や運命に立ち向かい楽園ゲームを作成し狛枝をそこに誘おうとした。
 初めて体験する絶望が、あまりに過酷すぎたので破滅の道をあえて選んだ。百年で小さくない絶望を感じることも沢山あったが、それに負けるには強すぎた故の悲劇かもしれない。
 狛枝に対しては今度こそ自分の意志で精神を消滅させようとしたので結構罪悪感がある、が狛枝があの調子なので冷たい視線と言葉をつい投げてしまって、あとで後悔してる悪循環。
自分たちの死を自分の死に直結させた狛枝には本当に感謝しているし、そのおかげでやっと自分の運命を受け入れられたことも今でもまるで夢のよう。おかげで南国の海も空も今は美しい青に見える。でも狛枝があの態度なのでツンツンしてしまう、しかしあっちが自虐でスルーするのでデレに至れないのが悩み。
超高校級の希望?・・・うーん、苗木くんを目指せばいいのかな?どちらかというといざというとき暴走した狛枝クンと刺し違えられるか躊躇わないことの方が心配・・・かな。

・・作者より・・
 ヒロインでありラスボスというやっかいなポジション。ヒロインも苦しむものだし、ラスボスは信念を基本最後まで曲げないという作者のせいで酷い目にあった。これからはのんびりしてください。


ウサミ

 新世界プログラムの監視者、そして希望更正プログラムとなる。未来創造プロジェクトの一員でもある、メンタルは人間と変わらない。プロジェクトでは狛枝に対していたときと同じように、真実を知る前に被験者の生活を支える役目をもった癒しウサギ。
 七海と同じように大切な存在に先に死に別れる運命に絶望したが、一度メンテナンスされた後に自分の人間的な感情に距離を置き、成り行きに任せてウサギのマスコットのようにかわいく明るく、消極的に生きようと決めた。が、それにより七海の暴走を狛枝が生きると決めるまでおろおろすることしかできなかった。
 初めて直面する死にたいほどの絶望に対して、七海は強く脆く、ウサミは弱く柔らかなスタンスを選んだ。その違いで二人の関係に溝が生まれ、余計に互いの孤独感を強めた。
 目覚めた狛枝には昔のように接することができて、初めの頃のただみんなを助けたい気持ちを思い出した。しかしだからといってどうすることもできず、いや決めきれず七海と狛枝の選択に任せ、最後は自分の意志で狛枝に味方した。寿命が決まったのはやはりほっとした。
 狛枝のことは心配なので五個と偽って十個ほど探知機埋め込みました。絶対的なキボーでちか?・・・・・・どちらかというと千秋ちゃんが思い詰めて早まったり、狛枝クンがいつもみたいに早まらないかのほうが気になってまちゅ。

・・作者より・・
 最後の最後にしか頼れない、風見鶏だけど殿下の宝刀ウサミ先生です。でも彼女の味方を得たら、なんとかなる。そんな癒し担当だけでないウサミが書けてたらいいなあと思ったり。
 今はウサミボディはないですが、いつかは元のロボモノミに肉体は返してやりたいと思いつつ今日も島の修繕にがんばります。


カムクライズル

 超高校級の希望(人工)。
 才能溢れているのですべてがつまらないが、日向の人生だけ暇つぶしに見届けて消滅するかと日向の脳内に隠居を決め込んでいた。
 が、狛枝がぜんぜん目覚めないので日向が自分のクローンを十五年育て(試験管的な場所で)、精神は胎児のままのそれに禁じた技術で精神を埋め込んだ。これが終わる頃にはいい加減目覚めるだろうと思っていた日向だったが終わっても目覚めなかった。カムクラからするととばっちりもいいところ。
クローンであるので、性質上二十歳くらいまでしか多分生きられない。が、そのわずかの寿命すらつまらないのでジャバウォックの海底地下深くでコールドスリープして眠っている。五年間は生きてよいから起きてもいいやと思える条件は設定して眠っているが、それに応えるような世界は百年後もきていない。
 作中では瀕死の狛枝の手当してすぐ帰ったみたいに書かれてますが、実際は狛枝の意識が飛んでるだけで、三日くらいは頭部の機械の摘出手術したり切れかけたやばい神経をつないだりしてます。どうやって?才能に愛されてますから・・・後は日向創が「みんなが全員起きない」と死ぬまで愚痴愚痴言ってたから・・・・・まあ見物料ですよ。




まだできてないおまけのおまけ(未定、空リンクです)




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