09 これが愛情なんです
-------------------------------------------------------------------------------------
※ くっついて公認後のお話。
-------------------------------------------------------------------------------------
「兄上、資料です」
「ああ、そこに置いておいてくれ・・・・おいギュンター、汁を振りまくな。
また執務中に日記を書いているのではないだろうな?」
「(ギクッ)な、何を言っているのですか、グウェンダル!?私がそんな公私混同をすると思っているのですか!」
「・・・汁まみれでいっても説得力ないよ、ギュンター」
「へ、陛下!?私は日記は就寝前に夜空を見上げながら陛下の美しさを胸に想いはぜながら書くと決まっているのですよ!?(←本当は小説の執筆中だった、おいおい)」
「へ、へぇー・・・、あんまり知りたくなかったなぁ・・・・。
でも公務中にあんまり汁出すなよ、せっかくの書いた書類が台無しになっちゃうだろ?」
「ギュンターに陛下への愛を抑えろというほうが無理な話だと想いますがね・・・おい、ヴォルフラム。この資料は違うぞ」
「む・・・」
「最近多いぞ、気をつけろ」
「ふ、ふん!これからは気をつければいいんだろう」
「これから、じゃなくて今から気をつけるんだ」
「・・・コンラート、言い過ぎではないのか?」
「ていうかさー、コンラッドとヴォルフって意外とあっさりしてるよな。
二人がいきなり付き合うって言い出したって聞いたときはもっと始終ラヴラヴになるか、少なくともヴォルフの「浮気者ー!」がコンラッドに移ると思ってたのに」
「俺たちはそんな公私混同なんてしませんよ。ギュンターじゃあるまいし
」
「僕を誰だと思っているんだ。ギュンターと一緒にするな 」
「そうだ、うちの弟たちをいくら何でもギュンターと同じにされてはたまらん
」
「何ですってぇぇーーー!!こ、この三兄弟は私をなんだと思っているのですか!?
陛下の前でまるで私が公私混同のお手本
みたいに言い切って!きぃぃーーーーーーー!!」
「(無視)とにかく、俺とヴォルフラムは臣下同士である以上陛下が第一なんですから俺たちがどんな関係であろうと公私混同は絶対にしませんよ」
「って聞きなさい、コンラート!」
「(無視)でもさ、ちょっとくらいとか思わない?」
「へ、陛下まで〜〜〜(泣)」
「まあ・・・それは」
「いいじゃん、たまにはさ。愛情表現は大袈裟なくらいがいいらしいし」
「え、いいんですか」
「っ・・・ユーリ余計なことを言うな!」
「なんだよ、怒鳴らなくてもいいだろ。だいたいおまえら黙っててもかなーり恋愛光線(例:見つめ合ちゃったり、手が触れただけで過剰に反応したり、etc)が出てるんだから案外少しは素直になったほうがマシになるんじゃない?」
「そうですか・・・、陛下が許してくださるのなら」
「馬鹿!ユーリ、命が惜しくないのか!」
「いや、命って」
「ひどいなー、ヴォルフは。心配しなくても今度こそうまくいく自信があるから。
大丈夫、ちょっとだけって言う陛下のお達しがあるんだから三つだけだよ」
「ひっ!そ、その手を離せ!」
「え?コンラッド、いったい何を」
「おい執務室で何を始める気だ・・・、や、やめろ!(おろおろ)」
「ふ、ふたりとも、陛下の前で淫らなまねはこのギュンターが許しませんよ!?」
「ヴォルフ・・・」
「や、やめろ、コンラー・・・」
「好きダマスカス
」
『・・・・・・・』
「愛してルーマニア
」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
「俺はお前がいないと・・・」
「コ、コンラッド!・・・・やっぱりやめ、やめたほうが・・・・・。
や、やっぱり、そ、そういうことは、二人きりの時のほうが、いいよ・・・・・(がくっ)」
「え、そうですか。残念だな・・・・・。ん?ヴォルフどうしたんだ、真っ白になって。
おい、ギュンター、グウェン、ヴォルフの様子がおかしい・・・・って二人とも何で固まってるんだ?
おーい、みんなー?」
-------------------------------------------------------------------------------------
こ、これでもわたしギュンターもコンラートも大好きなんです(汗)。
次男の愛情表現というのを考えて真っ先思いついた方法がこれです。セクハラは愛情表現というよりは次男にとっては呼吸と同じかと・・・(おい)。
次男が三男にちょっぴり厳しいのは「あーかわいいなかわいいな」という心の叫びを制してるからです。
ヴォルフは初めてこの愛情表現を受けた後逃げ回っていたようですが今回は捕まりました。ご愁傷様。
作中のギャグ(と言っていいのかどうか)完全に私の創作です。ごめんなさい。
本編にはどこにも載っていません(あたりまえ)。一応地名シリーズを踏んではいますが。
でも、結構考えてみると難しいです、親父ギャグ。コンラートはよく韻を踏んでいると思わされました。
-------------------------------------------------------------------------------------
