ハッピーポイズンウェディング
後日談〜どこかの風景〜
「・・・・・・・・・・・・(ずずず)」
「・・・・・・・・・・・・(ずずず)」
「・・・・・・・・・・・・お茶がおいしいですね」
「え・・・あ、そうだな」
「どうした、ぼうっとして」
「いや、ちょっとこの前のこと思いだしててさ・・・・・・」
「・・・・・・・・ああ」
「グウェンの結婚式ですね・・・・・・確かになかなか、忘れられないですね」
「・・・・・・・・・いやー、この前の結婚式はすごかったな」
「ええ、すさまじかったです。本当に二度と見られないような結婚式でした」
「ああ、思い返すも恐ろしい・・・・・・兄上の髪と瞳が赤青黄緑紫に」
「頭も活火山みたいになってたしな・・・・・・」
「本当にすごかったですね、俺もまさかグウェンから花が咲いて現れるとは思っていませんでした・・・・・・花は色とりどりで美しかったのですが、さすがに気の毒でした」
「すごかったよなー、おれもグウェンがお色直しされちゃうのは知ってたけどまさか頭からポップコーンみたいに四季折々の花を出すとは思ってなかったよ。しかも、式が終わってからもしばらく花が止まらなかったし」
「それだけじゃないぞ・・・・・・兄上の口からは蝶がでていた」
「ギュンターの花粉症が再発して大変だったよな、汁が止まらなくてえらいことになっちゃって」
「グウェンは花粉症でもないのに、花粉を浴びすぎてしばらく鼻水涙鼻炎の後遺症が出てしまっていまだ診療室で花粉を吸い出しているところです」
「おかげでおれは執務を鼻炎のギュンターと2人ですることになっちゃったけど、正直とても悪くて「早く手伝ってくれないかな〜?」ともいえないよ・・・・・・ああ〜やっぱり、アニシナさんを止めた方がよかったのかな」
「いえ、どちらにせよ回避不能なことだったかと。陛下が介入して被害が拡大することがなかっただけよかったかと・・・・・・落ち込まなくても大丈夫です、グウェンは頑丈ですから」
「そもそもお前の仕事だがな、へなちょこめ」
「でも一番すごかったのは式場に来ていた人々が全く驚いていなかったことですね。むしろこうなると思っていたという風情で」
「アニシナの恐ろしさだな・・・・・・うっ、兄上不甲斐ない弟をお許しください」
「そうだな・・・・・・グウェン、お前の雄志は忘れないよ・・・・・・って、今何か聞こえなかった?」
・・・・・・・・・・・・ドカーン!
・・・・・・・・・・・・ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・!
「・・・・・・気のせいかな?」
「いや、やはり聞こえたぞ・・・・・・あの声は・・・・・・まさか兄上!?」
「いやいや、気のせいだよ。ほらヴォルフお茶が冷めるぞ、早く飲んだ方がいい」
「放せ、コンラート!」
「ア、アニシナさん・・・・・・結婚式からまだ三日なのに新婚早々実験か。グウェン哀れな・・・・・・」
「仕方ないですよ、グウェンはアニシナと結婚したんですから。グウェンも本当は分かっていると思いますよ、なんだかんだであの2人はあれでいいんです」
「まあ、そりゃそうだけど・・・・・・ちょっとはさあ」
「それに結構結婚式の時、アニシナもまんざらでもなさそうでしたし」
「あ、確かにちょっと嬉しそうだったような・・・・・・」
「だから、あの2人はあれでいいんですよ。他人が口をはさむものじゃない、ほらヴォルフも暴れないで」
「うるさい、お前が言うとやっぱり嘘くさい!!」
終わり
なんだかんだでなかなか終わりませんでしたが、ようやく終わりました。
やっぱりアニシナとグウェンはなんだかんだであのままが一番いいというのが私的見解。でもギュンターはご期待には答えられることなく多分まだもにたあライフが続くかと・・・・・・・。
お付き合いいただきありがとうございます。
2007/12/09
