あなたへの月 後書き











お・わ・り・ま・したあああああああ・・・・!

長い間、もし待っていただいている方がいらっしゃれば長い間待たせてすみません・・・ていうか一年半もかかると思っていませんでした・・・本当は前後編で終わる予定だったのですが、いろいろ加えたら長くなりました。途中で正直終わらないとまで考えもしました。

でも、後悔はしてません、自分ではヴォルフラムの感情のねじれを何とか説明するにはこれくらいかかるかとおもった結果です。

そもそもこのお話を書くきっかけは「ヴォルフラムがコンラートを嫌う根本的な理由があるとしたら、何だろう」です。嫌いとは口では言っているけれど、本当は好きだよね・・・・・・というのに性格以上の理由があったらと思ったらこうなりました。いや、根本的に嫌っているわけでも何でもないですが、本当は「コンラートに嫌われたくないから嫌っている」のではないかと思いまして、本当は兄弟に一線引いてるのはコンラートだよねという事実を感じたとでも言えばいいのかもしれません。

コンラートもヴォルフラムも、互いに好きなんですが好かれている自信がないために遠回りばかりしている。本当は遠慮ばっかりしているので、嫌われると思うと身を引いてしまってそれでこじれているんじゃないかと。実はあの二人はちょっと見る分には仲がよくなさそうだけど本当は仲いいよね、ではすまないねじれが二人の間にあるのではないかと思って「あなたへの月」はできました。そのせいか最終話はヴォルフラムの心境描写がとっても長いです。

エピローグはつけるかどうか迷いましたが、遠慮ばっかりしている二人が遠慮せずに少しずつ自分の気持ちを正直に話せればそれがエピローグかなとおもってつけました(蛇足じゃない・・・はず)。正直ちょっとこれじゃかわいそうだとも思ったのもありますが・・・。


あ、聖砂国のエピソードの解釈は賛否あるかと思いますが、身代わり作戦の話し合いの最中の描写(数行ですが)をみるとあれはコンラートが提案したんじゃないかと思っています。


ところで書くはじめはこんなに村田さんが活躍するとは思っていませんでした。ヴォルフの呪いの話を説明していくれる用にユーリではなくて村田に入ってもらったんですが、大活躍でした。兄弟愛なんだから村プでいいじゃないかとまでちょっと考えました(えええ)。

あと、オリキャラが予想外に動きました。家庭教師の彼女はよく動いてくれたの助かりました。

そして、ユーリ出番少なくてごめん!でも、最後にヴォルフを助けたのは間違いなくコンラートではなくユーリです。(おいおい)


最後になりましたが拍手やメールなどで感想や励ましの言葉をいただいて本当にうれしかったです。



それでは、すこしでもお楽しみいただければ幸いです。





ナナカマド






2008/10/03