コンラッドの真意(1)














「カロリア編」から色々ややこしい(読者にとっても)コンラッドの思惑を考察します。



コンラッドの思惑を全て把握することは本編が八割くらい終わるまで無理な気がします(多分)。

じゃあ、無理じゃんとも思いましたがわかるところだけでも整理していけば何かわかるかと。

と言うわけで、現段階でまだわかっていることを整理したいと思います。



「裏マDX!」を聞いたので<裏マDX!拝聴後・追記>をあちこちにはさんでおきます。





・コンラッドの思惑の変化




コンラッドの十数年前に魂を持って地球に来てからの行動は以下のようになっています。



眞王に魂を託されて、地球のエルサワイヨに飛ばされる



血だらけで倒れていたところをカルロスに拾われる。
数日後、ジャステンさんの協力により同じ瓶詰めの魂を運ぶホセ・ロドリゲスに発見される。



コンラッドNASAブランドの力によって地球で必要な知識を得る。
地球の魔王であるボブに会うように言われる。



異世界からの追っ手?によって襲撃。コンラッド、警戒を深める。
カルロスたちと別れエルサワイヨを離れる。



ボブに出会う?また、この前後に各地軍隊に体験入隊していたりしている。



魂の転生先である渋谷家の魔族、勝馬に対面する。
「終わりよければ」で吹っ切れていたような様子ではなく暗い雰囲気のコンラッドが勝馬に一括され
ベースボールを知ることに。



198×年 春 ボストン
クリスタル・グレイブスに「風の終わり」の鍵であるローバルト・ベラールの左腕を運び出す依頼をする?
このときある人物の依頼と言っているがボブかな?
また、このときも雰囲気がちょっとおかしい。



198×年 七月 二十九日 ボストン
出産直前の美子さんを助けて、タクシーに乗せる。
このときはコンラッドはすっかりさわやか好青年になっていて、ユーリの名付け親になる。
何かを背負っているようだけど鍵の腕なのかな?
出産には立ち会わず、生まれた後も勝馬には接触していないよう。
勝馬があんなに言ってていなくていいのかみたいに言っていますがなぜ現れなかったんでしょう?



198×年 十二月
コンビニ強盗事件に巻き込まれてしまったユーリを助けるためにユーリと初めて接触する。
この事件の直前にロドリゲスとしていた話から推察するにもうすぐ異世界に帰る予定らしい。



異世界に帰還。時期は不明。



軍を辞職して、ルッテンベルクに引っ込む。以来、軍には戻らずに各地を放浪する。



ツェツィーリエが辞意を表明。急遽、ユーリを異世界に呼ぶことに。



アーダルベルトに先を越されつつも、ユーリに出会う。










「終わりよければすべてよし」でコンラッドは眞王の命によって地球に行ってます。

かなり私見が入りますがこのお話を読んでいるとこの頃はまだコンラッドは「何か」を企んで

いない気がします。

それどころか、もう何もかもどうでもいいやムードを漂わせています。

私的にコンラッドはこの時点ではもう死んだ方がましみたいに思っているところから下手すれ

ば自分が「鍵」の一族だということすら知らないんじゃ・・・と感じます。なんといか・・・

知ってるんなら「そんな使命知るか」くらいのことは考えるのではないかと。ホントーになん

にも知らなさそう(に私にはみえます・・・)。


でも、「カロリア編」の終盤では生死不明のなか何事もなかったかのように「風の終わり」の

鍵として大シマロンのトップの信頼(というほどじゃないかな)を得ていますからこの時には

知っていますね。

もしコンラッドがダンヒーリーから鍵のことを聞かされていないとして、他に鍵のことを知る

機会があるとしら・・・やっぱり、「風の終わり」の鍵であるローバルト・ベラールの流れ着

いた地球だよなぁ。

でやっぱり教えたのはボブかな?そうすると地球の魔族とローバルトの関係が謎だけど。






大シマロン渡り




さらにその後の行動は




ユーリと一緒に魔剣、魔笛、魔鏡?を入手。



大シマロンが「風の終わり」を入手。



何者かによって呼び出されたユーリを地球へ送り返そうとするが仮面の集団の襲撃により失敗。
コンラッド、左腕を失う?(義手っぽい描写もあるけど・・・)
その後、行方不明に。



天下一武道会の「技」の三回戦で大シマロン側として出場。
ユーリと対戦・・・と思いきやアーダルベルトの乱入でナシに。



アーダルベルト戦でユーリの危機に際してアーダルベルトにユーリがジュリアの生まれ変わりであることを告げる。
そのおかげユーリは助かる。しかし、ユーリのあまりの様子に「誰だ!?」と思ってしまう。



優勝者であるカロリアに大シマロン側として姿を見せる。



アーダルベルトを手当てしながらユーリに眞魔国に帰る気はないと暗に告げる。



小シマロンで大シマロンの使者としてユーリたちと再会する。その後、ギュンターと一戦交える。



大シマロン側としてユーリやサラたちとともに聖砂国へ向かう。







ここで止めときます・・・ややこしいし、まだ未定の部分が多いので。

次男は地球に行ったときはまだ、特には何かの思惑もなさそうですが、腕をクリスタル・グレ

イブスから受け取ったときはすでに何かしらの思惑があると思います。

だとしたら大シマロン行きはユーリの生まれる前から決まっていたのか?


次男が眞魔国を離れること、もしくはユーリのそばから離れることは何時から決まっていたの

でしょう。

しかし、おそらくシマロン渡りにはユーリが絡んでいると思っているのですが生まれる前から

そんなに尽くすものでしょうか?

いくら、ジュリアの生まれ変わりだからといってそこまで混同はしない気もするのですが。

もし、何かしらの思惑があるとしたら、それは次男のものなのか、誰のものなのか・・・・?







「(略)何もかも片がついたら、必ずお呼びしますから。でもそのときに俺が・・・」

「・・・・・・嘘を言って、ないだろうな」
「言っていない」
「さっきからあんたは、何か隠してる。俺には知られたくない大事なことがあって、必死で口を噤んでるだろ!?」


「きっとマのつく陽が昇る!」 p31 p35






なにげに言ってます。しかも見抜かれてます。


余談ですが、実はこの一連の次男のセリフがすごく好きです。行っちゃうことは決まっている

のに、次男のこういうついぽろっと(しかも、ユーリに)言っちゃうへたれさが好きです。


このセリフから推察するに、この時すでに離脱は確定していたことのようです。



<裏マDX!拝聴後・追記>

これは「コンラッドの真意(2)」の方にもう一度書きました。




ということは次男はすでに、離脱の準備をしていたのでは?

この後、コンラッドは後にユーリに「あの爆発で何で五体満足なんだよ・・・」みたいに言わ

れていますが、再開したときにすでにバリバリの大シマロン組だったことを考えると、大シマ

ロンにはすでにコンラッドの迎えがあって、次男はそれについて行っただけ、とも考えられま

す。大シマロンに迎えがあるならコンラッドはついて行けば良いだけです。

彼は大シマロンの保有する「風の終わり」の鍵であるから、諸手上げて歓迎したでしょう。

しかも、魔族とはいえ半分は人間で外見からは一般的なシマロン人です。余計に受け入れやす

いでしょう。


でも、じゃああの襲撃は何だという感じはあります。迎えに来る相手を何で襲わなくてはなら

ないのか?

ここからは妄想に近いかもしれませんが・・・「地にはマのつく星が降る!」の最後ではカロ

リアの独立を防ぐために再び仮面の男達が襲撃をしましたが、この後のベラール4世の「叔父上

の邪魔は楽しい」という発言からするに仮面の男達はベラール2世の配下のようです。


ベラール2世殿下とベラール4世陛下は(ややこしい!)ユーリが短いやりとりを交わしただけ

でも、仲は悪そうということが伝わってきました。一見ベラール4世はベラール2世に従ってい

るようですが心に刃物は隠し持っているでしょう。だからこそ、カロリアの独立が出来たわけ

で。


で、考えつくこととして・・・不満を持つベラール4世にとっては鍵を手に入れることは自分の

力を増し、叔父を打ち負かすことにもつながります。そこに離脱しなければならなかった次男

は鍵である自分と引き替えに今の大シマロンでの立ち位置を手に入れたのでは?


ベラール4世側として鍵が現れることが困ったことになるのは、恨まれているらしいベラール2

世です。ということは、あの襲撃は鍵としてのコンラッドをベラール2世側に引き込むため、と

いうか鍵である左腕だけでも持ち帰り、ベラール4世の手に渡らないためのものではなかったの

では・・・・?

コンラッドが無事だったのは助けが来たか、何とか逃げおおせて直ぐに保護されたとか。




<裏マDX!拝聴後・追記>

完全に外れましたね・・・次男には大シマロンに行く必要性は元々はなかったようです。

ベラール4世もベラール2世の足を引っ張ることは出来ても大きなことをするのも無理っぽいか

も。ただベラール2世はベラール4世を舐めきっているようなので、隙を突かれると意外と脆い

かもと感じました。

結構眞王が絡んでますね・・・じゃないと遠い大シマロンまですぐには行けないか。

次男があっさり受け入れられたのは次男の側に「眞魔国(とユーリ)」という弱みがありそこ

をついているという安心感からなんですね。







しかし・・・実はこれと微妙に矛盾する描写もあるんだよな〜・・・。




誰かがおれの耳元に、短く詫びの言葉を残す。


「きっとマのつく陽が昇る!」  p43





この詫びの主がコンラッドかどうかはわかりませんが、コンラッドのものだったら前後の会話

から納得できるような・・・。結局うやむやのままいっちゃうわけだし・・・。

あと、どこかにコンラッドのことを思い出すユーリがこの詫びのことを思い出すシーンがどこ

かにあったと思います。もう一度探す時には見つかりませんでしたが・・・。



コンラッドが、もしユーリに詫びれるとしたらユーリがスタツア?ったとき一緒に行ったと言

うことになりますから、上の説とは微妙に矛盾します。一緒にスタツアった次男がヨザックの

いるカロリアにユーリを置いて自力で大シマロンにいったとか・・・?(聞くな)




すいません。なんだかこんがらがってきました。



<裏マDX!拝聴後・追記>

「裏マDX!」を聞いても判らない・・・。








その目的(趣味入ってます)




次男の気になるセリフ私的第1位↓





「夏を乗り切って強い子供育つから、七月生まれは祝福される。
 きっと世界を・・・いえ、きっとすばらしい人物になると思います」

「いずれ、この世の全てがあなたのものになる」


「息子はマのつく自由業!?」  p41 p100




何でそんなに「世界、世界」と言うんだ?次男?

ユーリは未来に眞魔国の王となることが決まっていますが、幼い頃から父とともに人間の国を

放浪し、異世界にまできたコンラッドが眞魔国を「この世の全て」と言うでしょうか?


私的な考えですが、次男はその目的は何にせよユーリに関することと思われます。

正直、次男は眞魔国に愛着はあっても、いざとなればユーリを優先すると思います。

先の戦争で捨て石にされたこと、ジュリアのことを考えると眞魔国が一番ではないはず。


そんなコンラッドが大シマロンに渡るとしたら、その鍵である血の束縛以上にユーリのためで

しょう。


以上を持って上記のセリフを考えると・・・目的は・・・





世界征服・・・?




いや!その、もし次男がジュリアのことで眞王にに不信を持ったり、戦争で多くを失った(ジ

ュリアも)ことを考えて、この世界を誰か自分の一番信じられるものに世界征服をして、世界

を渡し、戦争をしないように統治させることが、もしかして目的かなと・・・・。


でも、あの過保護の次男がそんなことするかな?あんなにカルガモなのに。

でも、じゃあ、何で「世界」とか「この世の全て」いうんだよーーーーーーー!





<裏マDX!拝聴後・追記>

これについては「コンラッドの真意(3)」辺りに書いてます。









続きは「裏マDX!」を聞いた後に・・・。