コンラッドの真意(2)
「裏マDX!」で明かされたコンラッドの真意。
コンラッドの真意(1)で本編の八割が終了するまで決して明かされることはないと書いたのに早くも判明してし
ましました・・・。
では、こんなの書く必要ない気もしますが、コンラッドの真意に関する整理とそれでも残る疑問という内容で挙げ
てみたいと思います。
一連の流れ
次男大シマロン行きの経緯としては「裏マDX!」聞いた後だとこんなかと、
大シマロンが「風の終わり」を手に入れる
↓
大シマロンが「風の終わり」の鍵である「ウェラー」の者を手に入れようとする。
大シマロンは密かにダンヒーリーに監視を付けていたらしいし、次男も「ウェラー」と堂々と名乗っているので直ぐ
に見つかる。
小シマロンも負けじとひそかに暗躍する。
↓
次男、左腕を切り落とされる。この時点では大シマロンの手に次男の左腕は渡っていない。
次男の左腕は一時は眞魔国に、最終的には小シマロンに渡る。
↓
眞王、次男にローバルトの左腕を付ける。眞王の真意はわからない。
↓
次男が大シマロンに渡り、大シマロンと眞魔国に関わらないことと鍵である自分を引き合いにして交換条件をは
かる。一応成立したよう・・・が大シマロンは眞魔国との戦争の準備をしている様子がある?
次男が放って置かれたワケ
次男は明らかに鍵であることが大小シマロンのトップにはともに知られています。
それなのに次男が放っておかれたのは、小シマロンは大シマロンに権勢をかけられていたととれます。
では、大シマロンはというと・・・大シマロンにとって次男が危険たりえたから、ではないでしょうか。
次男は伝説の三王家の一つベラールのたったひとりの末裔です。ファンファンが次男とジュリアが結ばれて、
子供が生まれたら反シマロン勢力の旗頭になる、といっていることからも反シマロン勢力は根強いようですし
シマロン(大小両方含むのか?)にとっては反抗勢力の旗頭になりかねない、または反乱を誘発する「ウェラー」
の一族はつねに脅威であったのでは?
そうであればダンヒーリー・ウェラーが大シマロンを追放されたことも頷けます。
ダンヒーリーが追放された経緯としては
「(前略)人間の王になる道を捨て、自由を選んだ父親によく似ている・・・・・・」
「裏マDX!・シナリオ」 p32
という次男のことをいっている眞王の発言から一応の推測は出来ます。
おそらく、ダンヒーリーがシマロンにいた大昔(どう考えても百年以上昔)に反シマロン勢力が大きくなり、その旗
頭としてダンヒーリー・ウェラーが担ぎ出されたのではないでしょうか?それをきっかけにシマロンにとっては「風
の終わり」の鍵の一族であると同時に反抗勢力の格好の象徴、つまり反乱の種になります。
「人間の王になる道を捨て、自由を選んだ」と眞王が評していることからダンヒーリーが担ぎ出されたときはかな
り反抗勢力が優勢だったのではないでしょうか?
しかし、ダンヒーリーはそういう立場に束縛されることを嫌ったのか、囚われの身であることからやっと解放される
と思ったのか、シマロンに投降して罪人となり、入れ墨を彫られて追放の刑となり自由を選んだ(と、思う)。
シマロンとしても「風の終わり」の鍵は欲しいけれど、内乱の種になっては困る。苦肉の策としてダンヒーリーを
罪人として追放し、いつか「風の終わりの」か他の「箱」を手に入れるときまで”監視”するという策にでたので
は。もし、見つかればそのときは”鍵”を取り戻す、ということで。
そういうわけで、大シマロンが次男を”放って”おいたのでは。
腕を持ち帰ったのは
次男は地球に行く前は自分の先祖が地球に行って、その腕が地球にまだあるなんて知ってるどころか想像もし
ていなかったでしょう。
でも、眞魔国にローバルトに左腕を持ち帰って眞王に預けて空間のひずみに封じてもらっていた。
次男は地球にあるローバルトの左腕のことあらかじめ知っていたとは、考えにくい。
では、誰かに指示されてやったことでしょう。誰かと考えると、ボブか眞王しかいない。
ローバルトの左腕を次男が持ち帰ったことは眞王とボブ、どちらの意見なのだろう?
私的にはボブかなと思っています。眞王ならあらかじめ次男に命じていても良さそうだし。
村田への態度を見るからにはボブは「鏡の水底」や「凍土の劫火」、そしてその鍵となりうるローバルトの左
腕という”危険物”が地球にあることをあまり好ましく思っていないようです。地球の魔王として。
だったら、いずれ異世界に”帰還”する次男という”ローバルトの関わりのある者”がくれば地球からその脅威を
少しでも減らそうとするのではないでしょうか。
「宝マでは」村田は「(勝利が「鏡の水底」を探すことに)反対だと思っていたのに」とボブに言ってますが、ボブが
エイプリル達と解決した問題はあくまで地球の危機が絡む問題です。
ならば、ボブは地球への危機が減るならば異世界へと「箱」に関するモノを異世界へ送り返そうとするのでは?
そんな経緯で次男はローバルトの左腕を異世界に持ち帰り、完全とはいえなくてもかなり安全と思われる眞王
の元に預けたのでは。眞王が持ち帰ることを予期していたかどうかは判りませんが。
でも、ボブにはまだ色々思惑がありそう・・・。
次男の離脱は何時から決まっていたのか
ファンファン曰く大シマロンが父の代から付けていたらしい密偵?にずっと監視されていたらしい次男。
監視されていないにせよ、「ウェラー」と名乗っていたことからも直ぐに「鍵」であることはばれる。
急遽「風の終わり」の鍵として大シマロンがウェラーの末裔を手に入れなければならなくなった。
よって、
「(略)何もかも片がついたら、必ずお呼びしますから。でもそのときに俺が・・・」
「・・・・・・嘘を言って、ないだろうな」
「言っていない」
「さっきからあんたは、何か隠してる。俺には知られたくない大事なことがあって、必死で口を噤んでるだろ!?」
「きっとマのつく陽が昇る!」 p31 p35
については説明できると思う。
要するに次男は監視については知っていたから、自分が付け狙われるであろうことをよく知っていたのでしょう。
実際、大シマロンは直ぐに急襲をかけてきた。
多分、次男は「風の終わり」を大シマロンが手に入れた時点で眞魔国から姿を消すことを決めていたのでしょう。
だって、鍵がそれに近いものであるにせよ本物であるにせよ現時点で「風の終わり」の鍵であることが判明
しているのは次男だけだし。付け狙われることは必然でしょう。周りを巻き込みたくないのなら、眞魔国を離れる
しかない。
この時点で鍵が何処にあるかハッキリさせるために大シマロンに行きなおかつ眞魔国に有利な交渉をする気だ
ったっどうかまでは判りません(だってやっぱりリスクが高くないか?「箱」開いちゃうぞ)。
姿を消す、下手すれば死ぬつもりだったんじゃ・・・と思います。作者は初期に次男をさくっと殺す気だったと
いってGEGに止められたらしいし。
「何かも片がついたら・・・」というセリフは国を離れ、「風の終わり」大シマロンから奪う・・・とかして眞魔国に戻る
算段だったとか?
しかし、「でもそのとき俺が」といってるのでやっぱり死ぬ気だったのか次男・・・?
でも、実際には左腕を奪われてしまった。だから、いざというとき、つまり「風の終わり」が開いたときにその力を
制するために生き延びようとしたとか?
そうだとしたら、良かったーそうならなくて。次男スキーには恐ろしい推測です。(じゃあ、そんな推測立てるな)
どっちにせよ、やはりこの時点で離脱は確定していたようです。
予想より長くなったので、ここで一度切ります。次はコンラッドの真意(3)です↓。